長湯温泉アルベルゴ・ディフーゾ協会は,2023年5月に長湯温泉街における空き家問題の解消と地域の活性化を目指して,イタリアの観光モデル「アルベルゴ・ディフーゾ」を温泉地に導入する取り組みを開始しました。空き家や古い建物を宿泊施設や飲食店などとして再利用することで地域全体で観光客や移住者を迎え入れることを目的としています。

イタリアの観光モデル「アルベルゴ・ディフーゾ」

イタリアで始まった,街中や集落の古民家を客室に見立て,一帯で宿泊経営を行う分散型宿泊施設の考え方です。
イタリア語で,アルベルゴは「宿泊施設」,ディフーゾは「分散」の意味を持ちます。空き家を宿泊施設として再生し,レセプション(フロントやコンシェルジュ機能をもつ施設)を中心とした街中に,レストランやバー機能を有しています。少子高齢化による空き家問題の解決や,宿泊者が回遊することによる活性化や,交流の創出が期待されています。
日本でも岡山県矢掛市や宮城県蔵王町など、いくつかの地域で導入が進められています。

長湯温泉アルベルゴ・ディフーゾ協会の取り組み

ノンフィクション作家の島村菜津氏,作家・エッセイストの森まゆみ氏をアドバイザーに,前竹田市長首藤勝次会長を中心に「長湯温泉アルベルゴ・ディフーゾ協会」を設立し,温泉地におけるシステム構築を目指しています。
成功すれば温泉地における初のアルベルゴ・ディフーゾ導入となります。

長湯温泉アルベルゴ・ディフーゾ協会の取り組みは,地域の活性化と空き家問題の解消のための新しい方法として注目されています。
イタリアの成功事例を参考に,日本の地域も新たな観光資源としての魅力を高めることが期待されています。